今回、登場いただくのは、兵庫県は城崎温泉の「御所の湯」前に建つ泉都。
フロント係の藤原裕士さんにお話しをお聞きしました。
銀行員から旅館の従業員へ
藤原さんは、泉都の従業員となる前、銀行員として10年間勤めていらっしゃいました。2018年に生まれ育った城崎に戻ってこられ、「この地の魅力をお客様に伝えていきたい」という思いから、泉都で働くことになったそうです。
旅館に勤めはじめて、「挨拶」「笑顔」「礼儀作法」に厳しいということ、宣伝手法を重視するより、お客様にお越しいただいてからどう満足してお過ごしいただくかが大切であるということなど、銀行員とは違う旅館の仕事にはじめは驚かれたそうです。
フロント係として、お客様にお喜びいただくために
藤原さんに仕事のなかで大切にしていることをお聞きすると、「お客様にお寛ぎいただき、喜んでいただけるよう、『おもてなし』の心を大事にして仕事に取り組んでいます。」と話されました。
フロント業務は、仲居さんよりもお客様と接する時間は短いものの、館内でお客様に快適にお過ごしいただくために、きめ細やかなサービスと従業員間の連携を心掛けていらっしゃるそうです。
例えば、事前にお客様のプロフィールを頭に入れた上で、当日お客様がお越しになった際、お子様の身長などから用意していた浴衣や下駄のサイズに変更が生じると判断した場合は、早急に仲居さんに伝達するなど、自分が知り得た情報を他の従業員に共有し連携を図ることで、短い時間の中でもきめ細かいサービスをお客様に提供していらっしゃいます。
「お客様の顔を覚えることに関しては、だれにも負けない自信があります。」と話される藤原さんからは、お客様のことを第一に考えサービスを提供されている様子が垣間見えました。
城崎温泉街の観光を楽しんで
藤原さんに「泉都」ならではの魅力をお尋ねすると、一番は恵まれた立地条件にあるとお答えいただきました。旅館の目の前に、7つある城崎温泉の外湯のひとつである「御所の湯」があり、城崎ならではのショップが集まる木屋町小路へも約30mほど、遊技場や城崎スイーツのお店も近くにあるため、外湯めぐりや買い物など街の散策もお楽しみいただけます。「城崎温泉の魅力は浴衣での温泉街の散策です。夕食後にも是非外に出かけていただき、城崎温泉街をご満喫ください。」城崎温泉の湯は少し熱めのため、外湯めぐり後にも涼んでいただくようにと、玄関の横に日本座敷をイメージしたくつろぎスペースがあるなど、宿に帰ってからも温泉街ならではの風情を感じていただけます。
おすすめは、部屋から見える美しい桜並木の風景
館内のおすすめポイントを藤原さんに教えていただいたところ、南館の客室が春の桜が咲く時期(4月上旬~下旬頃)に特におすすめとお答えいただきました。これらの部屋は、裏通り(木屋町通り)に面しており、桜が満開の時期に泊まると、窓の外には木屋町通りの桜並木が広がり、部屋にいながらお花見を楽しめます。また、夜になるとぼんぼりに明かりが灯り、昼間の装いとは異なる幻想的な風景を見ることもできます。「桜の満開になる時期は明確に決まっているわけではないので、宿泊してみてのお楽しみではありますが、ひとたび部屋に足を踏み入れると思ってもみない感動を味わっていただけます。」
城崎温泉にある旅館としては珍しく、泉都は館内にも広い大浴場を備えています。岩風呂も併設されているこの浴場は、脱衣所などもスペースが広く、ゆったりとおくつろぎいただけます。外湯めぐりも内湯も両方お楽しみいただける泉都で、城崎温泉を満喫してみてはいかがでしょうか。
〒669-6101 兵庫県豊岡市城崎町湯島540
TEL.0796-32-2521
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