今回ご登場いただくのは、兵庫県は城崎温泉に立地する「しのゝめ荘」。
女将の後藤京子さんにお話をお聞きしました。
後藤京子さんは、しのゝめ荘の女将として、お客様のお出迎え・お見送りという対外的な接客はもちろんのこと、フロント業務、経理、客室の点検、お花の入れ替えなども全て行っていらっしゃいます。生まれも育ちも城崎の後藤さんは、旅館の一人むすめとして育ち、いつかはこの旅館を継ぐものだと思いながら大きくなったと話されました。
バリアフリー・インバウンドへの対応も
すべてのお客様に快適に過ごしていただくよう、玄関から客室へつづくスロープの設置や、お食事場所を3階から1階に移したりといったバリアフリーへの対応を積極的に実施されています。加えて、タイの放送局が取材に来たことがきっかけとなり、いち早く15年ほど前からホームページを英語に対応させたり、英語の勉強を続けられるなど、インバンドの対応にも力を入れていらっしゃいます。
お客様から教わることは今でも多いと後藤さんはおっしゃっており、これらの取り組みは、お客様のことを一番に考えたおもてなしといえるでしょう。
お部屋と食事のこだわり
客室や食事にもお客様に喜んでいただくためのこだわりが垣間見えます。
客室の窓側には掘りごたつが設置されており、こたつに入った全員が同じ外の冬景色を楽しめるよう、心づかいが感じられる配置となっています。
また、お客様に提供するお食事は「地産地消」にこだわられており、夏はキュウリやナス、冬は白菜や水菜といった有機農法で育てた季節の野菜など、自ら育てられた旬の食材を提供されており、特に新鮮さを大切にしていらっしゃいます。
自然のぬくもりが感じられるロビー
木肌のぬくもりが感じられる宿にしたいという思いから、床や椅子、テーブルなどの館内のしつらえは木の素材にこだわっていらっしゃいます。フロントの床など、気づきにくい細部にまで手を入れられており、家に帰ってきたようなくつろげる雰囲気をつくりだしたいという心配りを感じ取ることが出来ます。
1階のロビーには、中庭が隣接しており、ロビーからダイナミックな岩を配した池を望むことが出来ます。続く廊下の床には、ガラスがはめ込まれており、中庭の池で優雅に泳ぐ錦鯉を鑑賞することが出来ます。ロビーに設置されている中庭に面したベンチは、ロビーでの交流も中庭の鑑賞も楽しめるように、形状が工夫されており、木のぬくもりとあわせて、心温まる時間を過ごすことが出来るでしょう。
兵庫県豊岡市城崎町湯島757
℡ 0796-32-2411
https://www.sinonomesou.com/