豊臣秀吉に重用され若狭の領主となった浅野長政は、天昇17年(1589)に熊川が交通と軍事において重要な場所であることから諸役免除すると、江戸時代には200戸を超える宿場町となり大いに栄えました。町中を通る若狭街道は京都へ鯖などの魚を運んだことから「鯖街道」と呼ばれました。熊川宿は街道に面して異なる様式の建物が混在して建ち並び、2階が低い町家「厨子二階(つしにかい)」や袖壁卯達(そでかべうだつ)など、特徴ある造りを見ることができます。1996年に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。
若狭鯖街道熊川宿資料館「宿場館」では、熊川宿と鯖街道の歴史を見ることができます。この建物は、1940年に伊藤竹之助翁が熊川村役場として建てたもので、トスカーナ風の柱頭をもつ円柱が配され、屋根は中央に越屋根が付いた寄棟瓦葺といった和洋折衷のデザインで、西洋の文化が積極的に取り入れられた当時の影響を色濃く残しています。
住所 | 福井県三方上中郡若狭町熊川 |
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TEL | 若狭鯖街道熊川宿資料館(宿場館) 0770-62-0330 |
料金 | 大人200円、中学生以下無料 |
交通手段 | ●電車の場合:JR小浜線上中駅からJRバス若江線若狭熊川下車 ●車の場合:北陸自動車道敦賀ICから車で50分 舞鶴若狭自動車道小浜ICから車で20分 |
営業時間 | 9:00〜17:00(4月〜10月)、9:00〜16:00(11月〜3月) |